2017年8月号

人きらっとひかる

飯縄山への感謝を忘れずに
飯綱高原を一層魅力ある高原へ

中島 伸也さん
飯綱高原観光協会  専務理事

 飯綱高原の夏の風物詩「飯縄火まつり」は、今年50回という節目を迎えます。「山への感謝〜伝統と未来の融合」をテーマに、今夏は世界的なシンセサイザー奏者・喜多郎氏の奉納演奏や手筒花火も予定されています。着々と準備を進めている飯綱高原観光協会の中島伸也専務理事に、記念すべきまつり開催への意気込みと、飯綱高原への想いをうかがいました。

50回の節目を迎える
飯縄火まつり

今夏、50回の節目を迎える飯縄火まつり。大座法師池を舞台に打ち上げられる花火には独特の風情があると定評 (写真は昨年の様子)

 8月11日が「山の日」に制定され、国民の祝日となって2年目の夏を迎えます。その前日の10日に飯綱高原・大座法師池を舞台に行われるのが「飯縄火まつり」です。
 「まつり翌日が休日になるので、遠くからお越しになる方々にもゆっくり火まつりを楽しんでいただける」と、笑顔を見せるのは、飯綱高原観光協会の中島伸也専務理事です。「特に今年は信州DCもあり、『山の日』の盛り上げにも一役買いたいと、みんな力が入っています」。
 「飯縄火まつり」は今年が50回目。「山への感謝〜伝統と未来の融合〜」をテーマに、先人が築いてきた50年の伝統を尊重し、50年後の未来に向けて創造する「新しい火まつり」を目指しています。
 その大きな目玉となるのが、世界で活躍するシンセサイザー奏者で、かつてこの地に奉納演奏に訪れたことのある喜多郎氏と、飯綱高原に住まいとスタジオを構えていた環境音楽家・故宮下富実夫氏のご子息の宮下ジョディ天空氏の奉納ライブ演奏です。それに続く奉納煙火では、恒例の打ち上げ花火に加え、喜多郎氏による手筒花火打ち上げも予定されています。
 「立地の関係で大玉は上げられませんが、すぐ目の前で開く花火の迫力と美しさに感動するという声をたくさんいただいています。今年はシンセサイザーの響きも感動を呼ぶことでしょう」。

山への感謝、崇敬の想いを
未来へ引き継ぐ

長野市民に最も身近な自然の宝庫として、また信仰の山を背景にした歴史あるエリアとして飯綱高原の魅力は尽きない
 中島さんは一昨年、飯綱高原観光協会の専務理事に就任しました。30代の頃、協会メンバーとして飯縄火まつりの実行委員長を6年ほど務めた経験があり、昨年久々に裏方に復帰した際、このまつりを始めた先輩たちの想いが今も尊重され、継承されていることに感動したといいます。
 飯縄火まつりは、もともと地域の人々が信仰の山である飯縄山に感謝し、高原の発展やにぎわいを願って始められました。50年前は花火大会もなく、ごく簡素なものだったそうですが、当時から毎年欠かさず続けてきたのが飯縄南峰に鎮座する飯縄神社奥宮への登拝と御神火おろし。
 まつり当日の朝、奥宮に参拝し、そこでおこした火を持ち帰って神事を行うのです。25年前からは飯縄大権現を前立本尊とする高尾山薬王院(東京都)のご貫主による柴燈護摩供も行われています。また、花火の点火にも御神火を用い、山へお戻しするしきたりです。
 「こうした伝統を引き継ぎつつ、未来へ続く新たなまつりにしていくことが、50年という節目に私たちに課せられた役割と考えています」。

飯綱高原のポテンシャルを
高めていくために

飯綱高原をはじめ近隣エリアの観光情報を入手できる飯綱高原観光案内所。ボート、キャンプ、マレットゴルフなどの申し込みもこちらへ
 実は今、飯綱高原では古くからのペンションやロッジがオーナーの高齢化などで事業縮小を余儀なくされるといった厳しい現実に直面しています。その一方で、ラーメン店や、こだわりの手打ちそば、ワンコインランチなどが人気を集め、また、アメフトの夏合宿、自然観察イベント、キャンプ、登山などに全国から多くの申し込み、問い合わせが寄せられています。その一つひとつに丁寧に対応しながら、中島さんは日々、飯綱高原の魅力発信に心を砕いています。
 飯綱高原観光協会では昨年、青年部が組織され、活動をスタートしました。大座法師池周辺を舞台にしたシネマナイトの開催など、新たなイベントの企画や集客施策に、若いメンバーが知恵を絞っています。今年は8月26日㈯に飯綱高原サマーフェス&星空のシネマナイトを企画し、準備を進めています。
 中島さんは世代交代も視野に入れつつ、飯綱高原のポテンシャルをさらに高め、訪れる人々にも、地域の人々にも喜びが感じられる場所にしていこうと自ら知恵を絞り、汗することをいとわぬ挑戦を続けています。
 

組 織 名 一般社団法人 飯綱高原観光協会
設  立 2009(平成21)年4月(法人設立)(創業1961年)
業務内容 飯綱高原の観光資源を守り、地域の発展を目的とする活動の展開
所 在 地 長野市上ヶ屋2471-84 TEL 026-239-3185

URL http://iizuna-navi.com/

1959(昭和34)年生まれ。1971(昭和46)年、日立製作所の保養施設の管理をしていた父の転勤に伴い飯綱高原に移り住む。長野市内で会社員を経験後、飯綱高原の保養施設(現在は福祉関連施設)の管理業務に携わる。その間、飯綱高原観光協会員として飯縄火まつり実行委員長を6年間務める。長野県民球団信濃グランセローズのチーム担当マネージャーを務めた後、2015年より現職。


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