幕末を舞台にした物語には必ず登場する、佐久間象山*。2013年のNHK大河ドラマ「八重の桜」では、奥田瑛二さんの力強い演技が印象的でした。

*一般的には「しょうざん」と呼ばれていますが、地元では「ぞうざん」として親しまれています。

松代藩の武家に生まれた象山は、儒学者や兵学者、科学者などさまざまな顔を持ち、時代を先んじた思想家でありました。江戸に開塾すると門下に若い才能たちが集まり、勝海舟、坂本竜馬、吉田松陰、さらに八重の兄・山本覚馬も門弟となりました。

混迷する日本の国情を憂いて公武合体論や開国論を唱え、54歳で上洛した折、過激な攘夷派に暗殺されてしまいました。

松代町の西南には『象山生誕の地』が残り、隣接して象山を祀った『象山神社』があります。境内には、吉田松陰の密航事件に関わり松代で蟄居中に、高杉晋作や中岡慎太郎らが訪れた「高義亭」(町内より移築)、落命直前まで過ごした家の茶室「煙雨亭」(京都より移築)などの建物も見ることができます。

また『象山記念館』では、電信実験に使った道具や発明品の数々など、ゆかりの品を見ることができます。

幕末の先覚者 佐久間象山が生まれ育った松代の町を、どうぞゆっくり散策して行ってください。

関連スポット/・象山神社(隣接して生誕の地)・象山記念館・旧松代藩鐘楼(日本電信発祥の地)

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