2020年4月号

View Point

酒井 総一郎(さかい そういちろう)

公益社団法人南長野青年会議所2020年度理事長
有限会社酒井製版 代表取締役

昭和56年2月19日生まれ。平成23年南長野青年会議所入会、平成27年総務渉外委員会委員長・事務局長就任。平成28年副理事長、平成30年専務理事、令和2年理事長就任。

 

使命感とスピード感を持って
 時代に即した視点と感覚で
  新たな時代の先駆けとなります

 南長野青年会議所は今年度、まちづくり事業、青少年育成事業、国際交流事業を3本柱として活動を進めながら、SDGsの推進や災害に速やかに対応するネットワーク整備にも力をいれていきます。私たちは日本初の「1行政区画2JC」の承認をいただいたJCとして、南長野の未来は自分たちの手で開く気概を持ち、何事にも悔いを残さないようチャレンジしていきます。

創立の理念を
改めてメンバーで共有する

── 南長野青年会議所(以下、南長野JC)2020年度理事長として抱負をお聞かせください。

酒井
 南長野JCの2020年度のスローガンは、「かがり火を照らし 未来へと繫ぐ 次代の先駆者たれ」としました。
 南長野JCは、篠ノ井青年会議所を前身とします。その立ち上げに際して、戦国の昔武田信玄と上杉謙信がかがり火を灯して戦ったように、この地の未来のために自分たち青年が熱い情熱の念いを燃やし続けようという先輩方の決意があり、そのかがり火は代々受け継がれてきました。時代が令和へと変わり、今メンバーの世代交代も進んでいます。改めて創立の理念と地域における私たちの存在意義を共有したいとの願いをスローガンに込めました。

まちづくり事業と
青少年育成事業

── 今年度はどんな事業に力を入れますか。

酒井
 スローガンのもと、まちづくり事業、青少年育成事業、そして国際交流事業の3つを事業の柱にしています。
 まず、今年も11月に南長野運動公園をイルミネーションで彩る南長野フェスティバルを開催します。昨年は台風 19号による災害の影響で規模を縮小し内容を変更して実施しましたが、今年は被災地の復興を期し、これまで以上の盛り上がりを目指します。

 まちづくり事業では、篠ノ井商店街と連携した事業も計画しています。活動エリアである篠ノ井・松代・川中島は、社会インフラが整った住みよい地域です。しかし何もしないでいれば、いずれ衰退してしまうでしょう。継続的な発展には、「このまちに住んで良かった」と思える人を増やすことが必要です。そこで商店街の皆さんと連携し、昔あったエネルギーを感じられるまちづくりを進めます。事業を担う「まちの魅力発信委員会」の平山委員長は篠ノ井出身です。小さい頃から地元を見てきた彼が、新たな発想と価値観を持って取り組んでくれると期待しています。
 青少年育成事業では、わんぱく相撲大会・女子大会を継続事業として実施します。大会は子どもたちの健やかな身体、礼節を重んじる心を育むための格好の機会です。子ども相撲の世界でもジェンダー平等を実現しようと、昨年新たに女子の全国大会も創設され、大相撲の御嶽海関の活躍もあって長野での相撲人気も高まるなか、今年も盛大に開催します。
 ほかにも青少年育成事業では、家族を交えての体験やeスポーツなど、子どもたちにチャレンジやアクションの機会を提供する事業を計画しています。事業にあたる委員会の名称を「令和の先駆者育成委員会」と改めたように、新しい時代を担う青少年が、自ら考え行動できる力を身につけるためにも、さまざまな体験の場を通して子どもたちに夢、希望、感動を提供します。

地域に暮らす外国人と
交流する場を設ける

── 3つ目の柱が国際交流でした。

酒井
 韓国の西大邱JCと姉妹提携をして今年で37年目を迎えます。毎年欠かさず互いに行き来し、その交流は一度も途切れることなく続いてきました。両国の政治状況は現在芳しくありませんが、人と人の交流を継続し、互いに分かり合う機会を持つことはとても重要です。たとえば韓国の礼節を重んじる文化と、日本のおもてなし文化など、互いの良いところを見つけ取り入れ合うことで、おのずと両者の関係は良くなっていくと思うのです。今年もこれまで同様に開催を予定しています。
 また、長野市内に暮らす外国人の方も増えてきました。こうした方々と交流する機会も設けていきます。地域につながる団体である私たちは、ここに暮らす外国人も等しく市民として捉え、このまちについてお考えのことに耳を傾けたいと思います。以前、私が国際関係の委員長をしていた折にお話を伺ったことがありますが、彼らはお祭りをはじめ、まちのことにもっと関わりたいと思っているようでした。生活の場として南長野を選んでくれた彼らと触れ合う場を設け、彼らにもっとこのまちを好きになってもらえたらと願っています。
 ほかの事業として、SDGs(持続可能な開発目標)を推進します。JCの活動はすべてSDGsの目指すところに含まれており、日本青年会議所でも力強く取り組んでいます。長野県は「SDGs未来都市」に選定されましたし、南長野JCとしては、一人でも多くの市民の皆さまにSDGsの目標を知っていただけるよう、事業構築をしてまいります。
 また、昨年の台風災害を受けて、今年の1月に県内 17JCと災害協定を結び、有事の際には速やかに応援しあう体制を整えました。こうしたネットワークも活用しながら、地域の皆さまに寄り添った活動を推進していきます。
 最後に、会員拡大は持続可能な組織をつくるうえで喫緊の課題です。JCメンバーになるには性別も社会的地位も国籍も関係ありません。20歳から40歳の青年であること、「希望に満ちた明るい豊かな社会」の実現のために行動できること、それだけが要件です。南長野の未来のために、ともに行動する仲間を待っています。私たちも新しいメンバーを迎える体制を整えるべく、会議の質の向上など活動の効率化に努め、協働型の組織づくりを進めます。

JCでつくる人のつながりは
経営者の財産

── 長野商工会議所や読者である当会議所会員企業に向けてメッセージをいただけますか。

酒井
 長野商工会議所には南長野フェスティバル実行委員会に参画いただき、わんぱく相撲でも協賛をいただいています。会員の皆さまはJCの卒業生ばかりで、多方面で豊富な経験をお持ちです。これからも貴重な助言をいただきながら、連携を密にしていきたいと願っています。
 また、会員の皆さまには、ご子息や従業員の方をぜひJCにご紹介ください。JCで活動することで、社会人としてのマナーが身につきます。大企業や行政のトップなど、普段接する機会のない方にお目にかかることができ、たくさんのことが学べます。事業運営の経験や同世代の経営者を間近に見ることは、経営手法の勉強になります。なにより、人とのつながりも広がります。同級生でもなく互いに利害関係もなく、同じ目線で行動できる仲間を持ったことは、私がJCで得た最も大きな財産でした。
 南長野JCは来年、創立60年、承認50周年の節目を迎えます。私たち南長野JCのメンバーには、日本で初めて1行政区画2JCの承認をいただいたJCとして、南長野のまちづくりは自分たちの手でやるんだという気概があります。何事にも悔いを残さぬようチャレンジし、使命感とスピード感を持って、時代に即した視点と感覚で新たな時代の先駆けとなります。

 

酒井 総一郎さんの横顔
趣味はロードバイク。知り合いとロングライドイベントに参加したり、サイクリングを楽しんだりする。また、向学のため美術館や博物館を巡る。


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