2014年7月号

 人きらっとひかる

信州発!人を幸せにするラーメン
観光県長野への貢献を目指す

塚田 兼司さん
(有)BOND OF HEARTS(ボンドオブハーツ)
代表取締役社長

 「気むずかし家」「笑楽亭」「烈士洵名」など直営店とフランチャイズ店舗により日本全国そして海外でも事 業を展開する塚田兼司さん。県内で開催されるラーメンイベントにも数多く関わり、自らも出演するINC長野ケーブルテレビの冠番組「信州発!塚田けんぢ みんなのラーメン」などでも活躍中。信州ラーメン界を盛り上げるべく日々熱く活動する姿の奥に信州愛が見え隠れします。

首都圏のコピーではなく
地域財産としてのラーメンを確立したい

 20歳の時、貯金をはたいて全国のラーメンを食べ歩いたが涙が出るほどおいしいという1杯に出会えず「自分でそれを作って広めたい!」と決心したと言い ます。しかし、それは簡単なものではありませんでした。信州ラーメンには、北海道や九州のようなブランド力が全くなく、さらに信州は食の閉鎖感があると感 じたそうです。トンコツスープを作り始めた頃も、よりこだわったものをと挑戦した鶏白湯(とりぱいたん)も最初は受け入れてもらえませんでした。それで も、めげずに続けていくことで、一人、また一人とその味の良さをわかってくれる人が増えていきました。「『土からテーブルまで』を合言葉に首都圏のコピー ではない信州の土壌を活かしたメニューを各店が作っていくこと。それができて初めて地域財産としての価値となり、観光県長野に貢献することができる」と語 ります。
 こうした決して満足することのない探究心が新しいラーメン文化を作ってきたと言っても過言ではありません。

力を合わせることで生まれる
大きな力を信じて

▲黒コショウとネギが特徴の王様中華そば。ネギは丼の上でそぐように切り入れる。この切り方がネギ本来の持つ香りとスッキリした甘みを引き出す。黒コショウのインパクトのある辛さとの相性も抜群。王様と呼ばれるにふさわしい1杯。

ラーメンとしてのブランド力がない信州で最も必要だったのは、ブランディングでした。信州ブランドを確立することで町全体が盛り上がり、町に笑顔が増える。地元の人が町の誇りと思えるものを作ろうという熱い思いから集まった仲間が「麺友会」です。

 一つ山を登ると次の山が現れるというように流れに逆わず目の前にあるものに真剣に取り組む。その姿が人を呼び、つなげました。人と出会って、刺激をもらうと、見える景色が変わる。そうした出会いと変化を受け入れることで大きな力が生まれていったと言います。
 そんな仲間と力を合わせて誕生させたのが「王様中華そば」。今は閉店してしまったかつての名店の味を復活させたのです。シンプルで飽きのこない味なが ら、舌に印象が残る逸品。県内各地の店舗で取り扱うことで統一したイメージ戦略を行い信州のご当地ラーメンとして県内外にPR活動を進めています。求めて いた「信州ブランド」をついに自分たちの手で作り上げたのです。

ラーメンから始まる無限のストーリー
心の絆をつなぐ幸せの物語

▲5月17日~6月2日、立川・昭和記念公園で開催された「満腹博覧会」通称まんパクに初出店。鶏ガラを16時間煮込み、高級節類を合わせたクリーミーなスープはとろみがあり麺ともよく絡む「信州鶏白湯ラーメン」は会場でも超人気だった。

 信州ラーメンのレベルはここ10年で飛躍的に進化しました。そうした進化も、一人では成しえなかったもの。「目標は『ラーメンから始まる無限のストー リー』。食べて満足!だけで終わらないものを繋げていきたい。ラーメンのイベントがあれば、ホテル等の宿泊施設、交通機関にも好影響が出るはず。また、 ラーメンという切り口で町が盛り上がればイベントそのものに参加していないラーメン店へも足を運ぶお客様がいるはずです」と語ります。いかに県外からお客 様を呼ぶことできるか、それが町を盛り上げることにつながると考え、常に未来を見据えている姿勢があります。
 さらには、「ラーメンで人を幸せにしたい」と、被災地での炊き出しなどボランティア活動も仲間と一緒に行っています。「人を幸せにすることができて初め て自分も幸せになれる」その言葉はまさにBOND OF HEARTS(心の絆)。ブレないものを持つからこそ、自然と回りに人が集まり、輪が広がっていく。人間力の強さが塚田さんの無限のストーリーを紡いで いってくれそうです。

 

組織名:(有)ボンドオブハーツ
設 立:1991年(平成3年)
所在地:長野市高田76-2
TEL:026-217-6837
URL:http://bond-of-hearts.jp/main.html

昭和46年、長野市生まれ。幼少の頃に父親を亡くし、15歳の時、地元ラーメン店でアルバイトを始める。その主人を父親のように慕いラーメン屋になること を志す。20歳で全国のラーメンを食べ歩き、自分の目指すラーメン道を開眼。22歳で独立し次々と新しい風を信州のラーメン業界に送り込む一方で原点であ る笑楽亭の味は守り抜く。県内のラーメンイベントなどに積極的に関わり、信州ラーメン界を牽引する一人。


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