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2011年12月号 No.761 |
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「我ら未来への架け橋とならん」
わがまちのエッセンス「長野魂」を伝承し
未来を志向したネットワークづくりを進めます
全国の地方都市の表情が均一化し、元気も失われていくなかで、まちづくりにはその都市の特性を活かすことが求められています。長野青年会議所は、門前町長野のエッセンスを掘り起こし、これを個々の事業に落とし込むことで、「長野魂」として伝承していきます。また、NPOや行政とのネットワークづくりを通じ、より実効性のある未来志向のまちづくりを進めていきます。
長野の特性を生かした
まちづくりを
― まず、長野青年会議所2012年度理事長就任にあたっての抱負をお聞かせください。
植木 長野青年会議所(長野JC)は、来年59年目を迎えます。まず何より、長い伝統のなかで育まれてきた長野JCの精神性をきちんと伝えていきます。どんなに社会が多様化しようと、「明るい豊かな長野」の実現という目標は変わりませんし、まちを元気にするには、JCメンバー自身が元気でありたいと思います。
また、来年度中に長野JCは公益社団法人への移行を目指しています。公益社団法人となることで、市民の皆さんからこれまで以上の信頼をいただけるような事業を展開していきます。
ところで、今、日本のどこへ行っても、都市ごとの特徴がなくなって、まちが均一化しています。とりわけ長野市ぐらいの規模の都市ではこうした状況が顕著です。高速道路を走って、インターチェンジを降りたら、郊外の景観はどこも似たようなものに思えませんか。しかも、そうした地方都市ほど元気がありません。
だから、地域活性化には、その都市ならではの特性を活かしたまちづくりが必要で、我々長野JCでも個々の事業のなかに長野らしさを積極的に取り入れ、反映させていきたいと考えます。
では長野らしさとは何かといったら、まず門前町であることでしょう。辞書で「門前町」と引くと、「善光寺における長野のような例」(広辞苑)とあるように、長野は全国の門前町の代表的な存在であるわけです。長野市を外から見ている方、観光で訪れる皆さんも、きっとこのまちに門前町らしいエッセンスを期待されています。
門前町らしい景観や歴史、文化、あるいは食、そしてこの環境に育まれた長野の人の心のあり方、つまり昔ながらの思いやりの心といったものもわがまちの特性であり、我々としては、こうした長野のエッセンスを一つひとつの事業に落とし込み、内外へ向けて強く発信していきます。
とりわけ、思いやりの心は大事にしたいですね。長野JCには現在260名近い会員がいますが、他人のことを自分のことのように感じられる人間がほんとうに多いです。現代の日本社会では、人間関係が昔に比べて希薄になったと言われます。実は、そのことが社会の閉塞感や元気のなさにもつながっているかもしれません。人を思い合い助け合うことは、まちづくり、社会づくりの前提であると私は思います。
2012年のテーマは
「長野魂」伝承
― 長野JCでは、長野らしさを盛り込んだどんな事業をしていく予定ですか。
植木 たとえば、青少年育成事業として、JCメンバーが市内の小中高等学校を訪れ、自身の仕事や知識を子ども達に伝える「出張先生」を実施していますが、来年度からは授業のなかに長野市の風土や文化、心意気みたいなものも織り込んでみるつもりです。
また、皆さんが長野JCの事業としてまず思い浮かべるものに、びんずるや長野灯明まつりがあると思います。こうしたお祭りの際にも、もっと「びんずるさま」そのものにスポットを当ててみたり、かつて日本三大祇園とうたわれた長野の山車を出してみたり、そもそも長野にあるこの土地ならではの特性を掘り起こして、要素として加えていこうと思います。
そもそもびんずるも灯明まつりも、善光寺と門前町長野のエッセンスをベースにしていますが、来年度はこれまで以上に長野の心意気みたいなものが前面に出る形にしたいですね。我々長野JCの2012年のテーマは「長野魂」伝承です。長野JCで取り組んでいる他の事業、たとえば農業体験など豊かな自然とのふれあいを通して、心の育みや、里山の維持、中山間地の活性化を図ることを目的にした「信州里山塾」などでも、「長野魂」を大いに発揮していきます。
むろん長野JCメンバー内部でも、月一回の例会などで、メンバー同士の交流を一層密にし、長野ならではの連帯意識を醸成します。さらに、掘り起こした長野の宝を、市民の皆さんと共有していくために、ツイッターやFacebook等新しいサービスの活用、ホームページのブラッシュアップ、今年10月に開催した「魅力発掘!ながのたから市」などの場づくりを通じ、長野JC以外の方との接点を増やしていきます。
未来につながる
ネットワークづくり
― そうすると、長野JC以外の方々との連携も進んでいきそうですね。
植木 はい。これからの長野市の未来をつくっていくには、一過性のイベントより、むしろ地域内外での連携づくりの方がより実効性があります。3月に東日本大震災に見舞われたことで、今まで以上に地域のつながりや連携を強固にすべきだと皆さんお感じになったのではないでしょうか。長野JCも、我々だけでできることには限界がありますし、より地域のお役に立てるよう、長野JC以外の皆さんとの連携強化を図っていきます。
我々の活動は、どちらかと言うと広く浅くが特徴ですから、たとえば専門性を備えたNPOの方々とタッグを組み、その専門性を我々の血に入れることで、各事業にも厚みが出ると思いますし、地域との連帯も増していきます。さらにこうしたネットワークづくりによって、発信性も強まると期待しています。現在、環境系、国際系などさまざまなNPOの皆さんにお声掛けさせていただいているところです。
また、行政との間では防災協定を結びたいと考えています。災害を想定して、長野JCは人やモノや情報やお金でどんな協力体制ができるのか、長野市と事前に取り決めをしておけば、万一のときも迅速で効果的な動きができます。
こうしたネットワークづくりは、長野JC活動の次の展開への種まきでもあるのです。先ほど「長野魂」の伝承について申し上げましたが、長野の宝を掘り起こすだけでなくて、それを未来へとつなげていくことが必要です。「我ら未来への架け橋とならん」をスローガンに、愛する長野市のまちづくりに意義ある貢献ができるよう、ネットワークづくりをします。
社会の国際化がますます進む時代ですから、海外の方々とのつながりも深めていきます。長野JCでは、姉妹締結しているソウル江北青年会議所との間で、子どもたちのための国際交流事業「アイドゥルミッション」を実施しています。これを来年度も継続する一方で、長野市に住まわれている外国人の方を一堂に集めたイベントを企画します。そこで、海外から見た長野の姿について、意見交換をするのです。
もとより伝統を継承することは大切ですが、内に居ては見えないものもあります。外からの声に真摯に耳を傾け、従来にない視点も備えながら、まちづくりに取り組んでいきたいと思います。
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