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2010年 12月号 No.749 |
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地域の人々に伝え、ともに行動し
身近な緑を、もっと元気に!
山本 裕美さん
林業笠原造園株式会社 樹木医
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山本裕美さんは北信で唯一の女性樹木医。庭、公園、街路などの手入れや管理に、忙しく飛び回る毎日です。樹木が発する言葉なき声に耳を傾け、コンディションをよくするための方法を探り、樹木のオーナーや地域の人々に助言しながら“指導”にあたります。地道な取り組みを積み重ね、緑豊かな地域づくりを支えています。
木を語る庭師さんにあこがれて

▲樹勢や周囲の様子から木のコンディションを“診断”。その見方や管理の方法をわかりやすく伝え、人々の関心を高める活動にも意欲的。
「この木はとても上手に枝落としされています。でも土が硬すぎて、上根が地中に張れず顔を出してますね。あ、ここには虫が……」
公園や街路で目に入る身近な植栽のコンディションを、たちまち見極める山本さん。木の姿や枝の勢い、根張りや葉の繁り具合をつぶさに観察する彼女のまなざしは、木や植物へのやさしさに満ちています。
山本さんが樹木を相手にする仕事を意識したのは、まだ幼い頃。自宅の庭を手入れする熟練庭師さんの仕事ぶりにあこがれたのだといいます。
「寡黙にコツコツと木を手入れし、休憩時間になると、木のいろんな話を聞かせてくれました。その話が深くて、おもしろくて、子ども心に庭師って素晴らしい!と思ったことを、今も鮮明に覚えています」。
「伝える」役割に徹したら
世の中がさらに広がった
園芸系の学校を卒業した山本さんは、企業の研究センターや植物公園などで樹木や山野草の生産、育成、ガーデニング等に携わり、植物の知識や造園の実務を身につけていきました。しかし樹木と向き合う仕事への思いは断ちがたく、40歳を機に一念発起。樹木医の資格を持つ先輩造園家の下でゼロからの修業に身を投じ、難関である樹木医資格に挑戦します。そして、平成19年度樹木医資格試験にみごと合格。北信地方で初の女性樹木医として、新しいスタートを切りました。
造園は現場の実力が評価される世界。高所作業や伐採作業のほか、土にまみれ、重い道具や材料を扱う機会も頻繁です。体力的、技術的な限界を思い知らされ、何度となく悔し涙に暮れながらも、山本さんは自分に合うやり方で樹木医の資格を生かす道を探っていきました。
「経験も力も勝る先輩たちと同じことをやろうと無理しても苦しいだけ。それよりも、新しい知識や情報を進んで収集し、それを多くの人に伝えるという役割に徹してみたのです。そうしたら意外にも“そういう話を聞きたかった”という声を多方面からいただいて、一気に世界が広がりました」。
ラジオや新聞に登場することが増え、多忙をきわめるようになった今も、山本さんは勉強会や研究会に積極的に参加し、自らのブラッシュアップを怠りません。
緑に関する知識、経験
長野のまちづくりにも

▲漆の樽に植えた野草の管理方法を善光寺表参道沿いの人々に説明。
地域の環境に合う街路樹とは、自然と調和する公園づくりとは、里山の巨木の保護は、庭木の適切な手入れとは、外来種の駆除がなぜ必要なのか……山本さんが地域の人々に伝えたいことは、山のようにあります。
「ナスのみそ炒めのレシピを伝えるのと同じように、暮らしに身近な、ごく当たり前の情報として、たとえば庭のソメイヨシノを元気にする方法を伝えたいと思うんです」。
最近は地域や行政、企業などから街路や緑地の植栽に関するアドバイスを求められる機会も増えている様子。緑豊かな、心なごむ地域づくりの一助となることを期し、山本さんはどんな場面にあっても、惜しみなく情報の発信に努めています。
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企業名:林業笠原造園株式会社
創業:昭和47(1972)年 設立
長野市やあづみ野国営公園などの公共事業を中心に庭造りや緑地の設計・施工・管理を行う
所在地:本社:長野市三輪10丁目15番7号
中信支店(安曇野市)・関東支店(埼玉県川口市)
TEL:026-243-2648
群馬県渋川市出身、山ノ内町在住。東京の園芸短大を卒業後、園芸高校教諭、小岩井農場(岩手県)、木島平村やまびこの丘公園等を経て2007(平成19)年、北信で初の樹木医認定を受ける。勤務先である林業笠原造園の業務に加え、公園、街路、各種施設の緑化事業や活動に参加。木や緑への愛情に満ちた的確なアドバイスに定評がある。
SBCラジオ「坂ちゃんのずくだせえぶりでぃ」(第1火曜9:45)、「モーニングワイド・ラジオJ」(第3水曜7:32)にレギュラー出演。長野市民新聞に記事を連載中。 |
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