CCI

   2009年 2月号 No.727

長野の素晴らしいロケーションが
生かされないなんて、
悔しいじゃありませんか
佐藤 康弘さん

プロスノーボーダー
  ポーザーズプロダクションズ(DVD制作販売・スノーボードウェア企画制作販売)代表
  和合堂(スノーボードショップ)代表






 冬の信州は全国のスキー、スノーボード愛好者が憧れるスノーリゾート。そのロケーションと環境のよさ、そして人の縁に導かれ、信州に活動の拠点を据えたスノーアスリートのひとりが、広島出身の佐藤康弘さんです。日本一クールなスノーボード情報の発信源ともいえるショップをお訪ねし、お話をうかがいました。


カナダで身につけたプロの流儀



▲日本で注目されるきっかけとなった『ファーストチルドレン』DVD。今シーズンで11作目を数え、2万枚を売り上げている
 佐藤康弘さんは、国内でも数少ないプロスノーボーダーのひとり。18歳の時、語学留学したカナダでスノーボードに出会い、のめり込むようにプロの道をめざしました。
  日本でスノーボードのプロといったら、ハーフパイプの競技者を指すことがほとんどですが、カナダをはじめとするスノーボード先進地では、まずパフォーマンスを認められることがプロの登竜門。技術を磨くのと平行し、知名度を高めなくては大会に名を連ねることさえ困難です。プロたちは自らのパフォーマンスをビデオやDVDに撮ってマスコミに売り込み、それを見た後進がスノーボードに熱くなる…。その循環がレベルを底上げする厳しい世界で、佐藤さんはプロの流儀を身につけました。

「見て見て!」が想像を絶する大ヒットに


▲南高田にあるショップ「和合堂」では、国内はもちろん海外のスノーボーダーからも「カッコいい」と評価される商品を展示・販売
  すでに全国的な知名度を持ち、さまざまな大会で優秀な成績を収めていた佐藤さんは、帰国後、まだ黎明期だった日本のスノーボード界に新風を吹き込みます。それが国内初のプロボーダーチーム「ファーストチルドレン」であり、自分たちのパフォーマンスを自ら撮って編集したDVDでした。
 「まず自分たちを”見て見て!“という思いが強かったですね。自分の日本における位置を確認したかったというのが、正直なところです」
  それに火がついたのが3作目でした。専門誌だけでなく一般誌やTVにも取り上げられ、全国のショップで爆発的な売れ行きを記録。11作目となる今も売れ続けています。また全国から「自分も!」と名乗りを上げてくるアマチュアボーダーの映像をまとめた『下剋上』も話題です。

地域一丸の新トレンドを信州に!


▲「ファーストチルドレン」ブランドや「眞空雪板等」ブランドなど、佐藤さんがプロデュースした人気グッズも多い
  佐藤さんは他にもショップ運営、グッズの企画など幅広い活動を展開しています。ここ数年は全国のスキー場や開発企業から委託され、屋外、屋内のスノーボードパークの企画やプロデュースを手がけています。
 信州より関東や四国の方が施策に積極的な分、スノーボード自体の底辺の拡がりや技術レベルも高くなっていることを肌で感じ、少々複雑な思いだとか。「滑る環境がいい上、新幹線や高速にも恵まれています。住んでる人も優しいですよね」と、信州を語る佐藤さん。しかし、せっかくの好条件を冬の観光施策に十分生かせていないことを残念がります。
  「文化を発信するソフトも、グッズやギアというハードも、培ってきたノウハウもあります。これらを長野という素晴らしい条件の下で生かしたい。多くの企業さんを巻き込んで、地域が一体となるような取り組みに挑戦したいんです」。長野の冬の新たなにぎわいを期待させる頼もしい一言です。


佐藤 康弘
ポーザーズプロダクションズ有限会社
(和合堂)長野市南高田2-4-11
026-259-0544
http://www.wagoudo.com/
広島県福山市出身。カナダの大学に在学中、プロスノーボーダーとして頭角を現し、帰国後も大会(ビッグエア、Xトレイルほか)を歴戦。日本初のプロボーダーチーム「ファーストチルドレン」を結成、制作したDVDが爆発的にヒットし、世界的な知名度を持つ存在に。スポンサードを受けているボードメーカー「眞空雪板等」の製品プロデュース、ボードパークのプロデュース等、活躍の幅は広い。


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