いいWebサイトには発信者、ユーザー、それぞれの胸に届く「あ、これだ!」が、必ずあるんです ハラ ヒロシさん 有限会社デザインスタジオエル 取締役Web事業部長id=Nagano(アイディ・ナガノ)代表Webディレクター・Webデザイナー
「小さい頃から自己プロデュースの指向が強かったんです。自分自身を表現すること、人に何かを発信することにすごく関心がありました。この会社に入ってWebに触れたことが転機になった。Webの自由でグローバルな世界観が自己表現の場にぴったりだと感じたんです」と、語るハラヒロシさんが、自身のホームページ「ハードロックタクシー」の前身を立ち上げたのは、ほぼ十年前。まだ一部の限られた人々の媒体だったWebの世界で、ハラさんのデザインセンスと、オープンな情報発信スタイル、そして新しい技術への柔軟な取り組みは大いに注目されました。以来、日本を代表するWebクリエイターのひとりとして時代の最先端を走り続け、専門誌の記事執筆やWebコンテスト審査員など幅広く活躍を展開しています。 「自分ではそんな大それたことをしてきた思いがないだけに、周りの評価と今の自分とのギャップにむしろ戸惑います。その評価に追いつこうと必死で勉強したり、新しいものを吸収して日々発信したり…実はその繰り返しです(笑)。ただ執筆の機会を与えられたことで、人に伝えることの大切さや難しさが身にしみてわかった…これはプラスでしたね」。 五月に発売された著書『クリエイターのための三行レシピ ポストカードデザイン』は、すぐ実践できる実用性と、わかりやすさが魅力。Web指南書とは一線を画すデザインブックですが、「発信すること」「伝えること」へのハラさんのこだわりが凝縮されています。 普段のハラさんは、プロダクション所属のWebディレクター・デザイナーとして、事業所などを中心とするお客様のWebサイトの企画・制作を手がけています。当会議所が事務局となって運営しているソーシャルネットワークサービス「N(エヌ)」の立ち上げやデザインにも、ハラさんに携わっていただきました。また長野でWebに携わる人々の組織「id=Nagano」の代表として、地元発信のWebをよりおもしろくし、技術・デザインのレベルを向上させていくための活動にも積極的です。 「生活基盤である地域から発信される多彩な情報は、日々の生活をうるおし、新しい気づきをもたらしてくれます。『N』にしても他のさまざまなWebサイトやブログにしても、そこに生活する人々が参加することで、うるおいや気づきの連鎖が広がっていく、その役割は大きいと思います」。 いいWebサイトには「パッと目を留めて、あ、これだ!と感じるものが必ずある」と言い切るハラさん。発信する側の思いと情報を受け取るユーザーの期待が重なって有効に機能する価値あるサイトを提案しようと、時代の変化を見据えながら、クライアントのニーズに真摯に耳を傾ける毎日です。