公認会計士・ミュージシャンどちらも本当の自分だから全身全霊で。 岡本 俊也さん 岡本会計事務所
公認会計士の岡本俊也さんは東京都出身。平成十二年、以前から「住みたい場所」だった長野市に転居し、独立開業を果たしました。暮らすのも仕事をするのも初めての長野市で、いきなり独り立ちすることに、当初は大きな不安を抱いたそうですが、所属する監査法人や大学の同窓会のつてを活かしたり、さまざまな会合に顔を出したりする中で、地域の企業人との信頼関係を築くことに成功。一本立ちした会計士として仕事の報酬を得る感激に、当初の不安は吹き飛んだといいます。 岡本さんは三十代前半までコンピュータのシステム会社に勤務し、エンジニアとしてシステムの開発や得意先の業務コンサルタントに携わっていました。しかし、システムの知識やスキルだけでは本質的なコンサルティングは無理と実感し、一念発起して公認会計士の資格取得に挑戦。「会計士の資格を活かしてシステムの仕事をする」という、長年の夢を叶えたのです。今では、情報システムに精通した数少ない会計士のひとりとして独自の業務を展開し、取引先に頼られる存在です。 実は、岡本さんにはもうひとつのライフワークがあります。「teaさん」の愛称で知られるミュージシャンとしての活動です。 きっかけは、会計士の資格を取得後、妻、妹と三人で結成したポップス系のバンドでした。その活動は、やがて趣味の域を超えて発展し、現在は四人組のバンド「TRY2」と、ギターの弾き語りでビートルズやクイーンなどのナンバーを演奏するソロ活動を展開しています。仲間やファンが次第に増え、東京、愛知など各地のライブハウスからも声がかかるようになりました。聴衆の心を解きほぐすような岡本さんの歌声とギターは、幅広い世代の人々を魅了します。最近は演奏活動で長野を離れることも少なくありません。 会計士とミュージシャン、どちらも片手間にはできない専門的な分野です。「でも両方とも本当の自分だから、それぞれに自分のパワーを精一杯注いでいます。『仕事もライブも、自分自身を表現するプレゼンテーションという点では同じ』と、会計士の先輩も言ってくれました。もっとも、仕事も音楽も理解してくれるパートナーが身近にいるから、バランスを保っていられるのかもしれないな」と、デスクの奥様に向けるまなざしの優しさが印象的です。 今後の展望をうかがうと、即座に返ってきたのが、「身体に震えが走るようなすごい感動をしたい」という言葉。「仕事で出会うのか、音楽で感じるのか、それはまだわからないけれど、なんだか予感があるんです」。ゴールを定めることなく前進する岡本さんの挑戦は、これからも続きそうです。。