「経営者はみな個性的で、軸になる自分の考えをしっかりと持った方が多い。そんな方々と接することが大きな楽しみであり、非常に勉強になっています。そして、教えていただいたことを他の経営者に伝えていくのもコーディネーターの大切な役割のひとつだと思っています」。 大学卒業後、長野市の朝日税理士法人(旧小林会計事務所)に勤務。平成十五年には中小企業診断士の資格を取得し、(社)中小企業診断協会長野県支部に登録するただ一人の女性中小企業診断士として経営相談に携わってきました。そして今年からシニアアドバイザーセンターのコーディネーターに。週二回、創業をめざす人や経営革新に取り組む中小企業の相談に乗り、経営計画の策定を支援し、成果が出せるようフォローしています。 比較的若い人を中心に増えているのが飲食業の創業相談。創業の夢を抱き続けてきた人はこだわりもあり、やる気も旺盛。「ただ大切なのは自分の主観だけでなく、いかにお客様に喜んでもらえるかを客観的に考えられること。事業の成功にはそれが不可欠です」。 今後さらに力を入れて取り組みたいと意欲満々なのが、既存企業の経営革新の支援。「創業も大切ですが、今ある企業にもぜひ頑張ってほしい。経営革新とは新しい商品・サービスを提供したり、今あるものの付加価値を高め、顧客満足度を向上させる取り組みです。三〜五年の計画を策定し県の承認を得ると低利融資、税制優遇、補助金等が受けられます。長野県経済の成長発展のためには既存企業の経営革新が不可欠。きちんと現状を把握し、計画を立て実行する仕組みを導入するお手伝いをしていきたいと考えています」。 趣味は食べ歩き。長野や実家のある松本の街を歩き、雑誌などでチェックし、気になった店は実際に入って確かめます。女性ならではの視点でとらえた豊富な情報が、飲食業者や創業希望者へのアドバイスに思いのほか役立っているとか。「人の流れは徐々に変わり、栄える場所も変わっていく。錦町には洋服店が増え、南石堂から県町へと続く裏通りにも面白いお店が増えています。ただ飲食店はもっと個性を出した方がいい。まだまだ工夫の余地がありそうです」。 観光地としての長野のあり方にもひと言。「観光のヒントは歴史にある。歴史を大切にし、いかに ”魅せる“か。長野でしか食べられないもの、長野でしか体験できないことをもっともっと提供していかれるといいと思います」。 中小企業や個店の繁盛から元気な街づくりへ。「コーディネーターは人と接し、人の役に立ってこそ」と笑う小林さんの爽やかなパワーが、これからの長野を変えていくかもしれません。