2019年4月号

人きらっとひかる

どんなに時代が変化しても
交通安全の基本はルールとマナー

 

有限会社篠ノ井自動車 代表取締役

田島 友男さん

 

 戦後間もなくから現在にいたるまで、長野の自動車社会の進展を自動車販売の立場から見つめ続けてきた田島友男さん。「ルールとマナー」を合言葉に、交通事故のない地域社会を目指し、熱心な活動を続けています。また、「軽トラ市」などの企画・運営を通じて、地元篠ノ井の市街地活性化にも尽力。フットワークも軽く、安全で明るい地域づくりに取り組んでいます。

自動車社会の進展を
見つめ続けて

 田島さんが自転車、オートバイ販売の家業を発展させ、自動車販売事業をスタートしたのは1972(昭和47)年。日本経済の高度成長とともに自動車が普及し、一家に1台、さらには一人1台の時代にさしかかろうとしている時期でした。
 田島さんは驚異的なスピードで進展していく自動車社会を販売という立場から見つめ、後押ししてきました。公共交通のインフラが都会と大きく異なる地方では、自動車は必要不可欠な移動手段。販売台数が伸び、地域の道路網が整備・拡充されていく一方で、交通事故も増えていく状況に胸を痛めていました。
 「自動車産業が日本経済の成長・発展の要だからこそ、安全に使いこなさなくては意味がないのです」。

交通事故のない
地域を目指して

 自転車、オートバイの販売が中心だった頃から、田島さんは地域の交通安全協会で二輪車の安全運転指導に携わってきました。自動車販売に従事するようになってからは、子どもたちを対象とした交通安全教室や、自動車を運転する人々への安全運転の呼びかけなども積極的に行い、交通事故のない地域社会の実現に取り組んでいます。
 長野県内で昨年発生した交通事故は7、251件で、66名が尊い命を落としました。長野南警察署管内では4名。多いときは17名にのぼった死者が近年は確実に減少しています。しかし、田島さんが目指すのは交通死亡事故ゼロの実現です。
 「そのためには、運転者、歩行者を問わずすべての人が交通ルールとマナーを知り、実践することが大切」と、言葉に力がこもります。
 特に近年は事故の当事者や死者が高齢者である割合が高いことを憂慮。年齢による身体機能の変化や運転傾向を多くの人に伝え、高齢者を意識した運転を喚起したり、シニア用電動車両の運転講習を行ったりして安全な運転を呼びかけています。また、自動車の自動ブレーキ機能の体験なども実施し、地域の人々の交通安全への意識を高めることに努めています。
 「どんなに時代が変化しても、交通安全の基本が『ルールとマナー』であることは変わりません」と話し、人への思いやりを忘れない運転、そしてやさしさに満ちた社会を地元篠ノ井から広げていくため、常に努力を続けているのです。 

「軽トラ市」で
篠ノ井を全国にPR

篠ノ井駅前通りが賑わいに包まれる「軽トラ市」の風景
 田島さんは、篠ノ井地区の役員としても長年活躍してこられました。現在も、地域の賑わいをさまざまな施策で支えています。
 その1つが「軽トラ市」です。空き店舗が目立ち、空洞化が懸念される篠ノ井駅前通りを活性化しようと企画。毎年5月から11月の第4日曜日に開催し、8年目を迎えた昨年は、近隣はもとより各地から軽トラ50台が集結し、2、000~3、000人近い人々で賑わいました。
 篠ノ井駅から約250mにもわたって軽トラが左右に余裕で並ぶ幅の道路が続く商店街は、軽トラ市を開催するうえで全国屈指の好環境。地域で使える商品券と交換できるポイントカードも好評です。さまざまな人が笑顔で交流する様子を見られることが、田島さんをはじめ実行委員の皆さんの大きな励みになっているといいます。
 「今、『全国軽トラ市』の招致活動を進めています。全国から数千人の方が篠ノ井に集まると思うと、ワクワクが止まりません」。
 生まれ育った地元篠ノ井をより安全で活気ある街へ、と願う田島さんの情熱は尽きることがありません。
 

組 織 名 有限会社篠ノ井自動車
創  立 1972(昭和47)年
業務内容 自動車、オートバイ、自転車、シニア用電動車両の販売・整備
所 在 地 長野市篠ノ井御幣川900-1 TEL 026-293-3444

1939(昭和14)年、長野市篠ノ井(旧篠ノ井市)出身。家業の自転車、二輪車販売を拡大し、1972(昭和47)年に四輪自動車販売をスタート。1964(昭和39)年から2016(平成28)年まで長野南交通安全協会の役員(うち6年間は会長)として地域の交通安全に尽力し、褒章・栄誉賞を多数受賞。篠ノ井商店会連合会会長(現在は相談役)も務め、地域の商工業の活性化にも貢献している。


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