2018年5月号

View Point

小山 和伯(こやま かずのり)

公益社団法人南長野青年会議所理事長
有限会社嵯峨野小山商店専務取締役

昭和53年 長野市生まれ。千葉工業大学情報科学部情報工学科卒業後、平成13年 株式会社京都西川入社。平成15年 有限会社嵯峨野小山商店入社。平成16年 公益社団法人南長野青年会議所入会。平成30年 理事長に就任。

全力かつ気持ちは楽しく
 南長野の未来につながる
  新しい価値を創り出していきます

 南長野青年会議所の今年度のスローガンは、「南長野の未来(あす)を照らし、全力で楽しむ青年たれ」です。長野商工会議所をはじめさまざまな団体の皆さん、市民の皆さんと連携し、その中で学びながら、未来につながるこの地域らしい新しい価値観を創り出していきます。その際、全力かつ気持ちは楽しくを我々のモットーとします。失敗を恐れず、常に前を向いて進む組織でありたいと願っています。

南長野らしい新しい価値観を
生み出すために

── 南長野青年会議所2018年度理事長に就任されての抱負をお聞かせください。

小山
 今年度のスローガンを、「南長野の未来を照らし、全力で楽しむ青年たれ」としました。JC活動は大変な部分もあり、一生懸命やる人ほど深刻になりがちです。特に委員長、副委員長になった人は役割も多く周りのプレッシャーもあり、煮詰まってしまうことがあります。一生懸命やることは良いのですが、深刻にならずJC活動に楽しく取り組んでもらうことを強調したいです。決して楽をしろという意味ではなく、全力でやることを楽しんで欲しいという思いです。
 また、これは今年度に限ったことではありませんが、南長野青年会議所(以下南長野JC)は若い世代の団体なので、今の地域のためというより、明日の地域を明るくするために活動しようという思いを込めて、「南長野の未来を照らす」としました。
 南長野は今も人口が増加傾向にあり、まち的には非常に条件の整った地域です。ただ、篠ノ井の中心部には古くからのお祭りがあるなど、人のつながりが比較的しっかりしていますが、まち全体を見渡すと、近年新しくできた住宅地も多く、地域内の交流、まとまりが少ないように感じます。地域全体を代表する名産品やイベントがあるわけでもありません。
 そこで、南長野らしさを創り出していくために、私たち南長野JCの提案やイベントなどに、長野商工会議所をはじめほかの団体の皆さんにも連携していただき、アイデアの段階から一緒にできたらと思っています。さらに、市民の方にも徐々に企画に加わっていただき、成功や失敗も含め、経験や感動を共有したいと願っています。そういった共有を積み上げたとき、南長野らしい新しい価値観が生まれてくると信じています。

 

子どもたちの育成と
国際交流も事業の柱

── 理事長所信では、子どもたちの育成や姉妹JCとの交流が大きなテーマになっていますね。

小山
  はい。地域の未来を担っていくのは子どもたちです。彼らがやがて成人し、人生の岐路に立ったとき、あるいはまちづくりや経済活動などで舵を取ることを迫られたとき、自身で判断できる力を養ってあげることが我々地域の大人の大切な役割だと考えます。
 ただ、今の子どもたちの環境は少し窮屈過ぎます。学校でも部活でも知識やルールを詰め込まれ、自分で判断する部分が少ないのです。彼らが失敗しないよう大人が先回りして段取りし、判断する機会を奪っておいて、のちになぜ自身で考え表現し判断できないのかと責めても仕方がありません。私も1人の親として、また経営者として、子どもや従業員に接するとき、一から十まで事細かに言うのではなく、ある程度彼らに任せるべきだと、最近思うようになりました。
 あまり制限を設けず、とりあえずやらせてみて、子どもが自分のやりたいこと、感じたことを自分の判断により、自分の言葉や行動で自由に表現し、結果に責任を感じる場面をもっと増やしてあげたいと考えています。そこで今年度は、子どもたちのアウトプット(表現)する能力を育み、自身で判断させる機会を多く盛り込んだ事業を展開していきます。
 もう1つ、姉妹JCについてお話しします。今年は、大韓民国のJCI KOREA西大邱と姉妹JCの締結をして35周年になります。この間、両国関係が良いときも悪いときも、我々は毎年必ず互いを訪問し交流を重ねてきました。ほかの姉妹JCには見られない珍しいケースです。
 こうした民間交流は、自身の五感と心で直接お互いを感じ合える貴重な機会であり、まさにJCが掲げる「世界との友情」そのものといえます。こうして国際的な友情を育むことにより、地域の海外出身の方をより身近に感じることができ、さらなる友情や交流の輪が広まっていくことが期待されます。姉妹JC締結の節目となる今年は、人の行き来にとどまらず、何か新たな気づきのある事業にしようと思います。

 

他団体との連携は
我々の資質向上にもつながる

── 初めにお話が出ましたが、長野商工会議所などほかの団体との連携についてどうお考えですか。

小山
 我々には、なすべき活動を単独でやる人数もお金も十分にありませんから、ほかの団体と一緒にやらないと人がつながらず、事が運ばないことが多々あります。何事も連携が前提になります。
 特に長野商工会議所との関係は重要です。我々は体を使ったり、新しい企画を立てたり、行政へ協力を仰いだりすることは得意ですし、長野商工会議所は、地域や産業界で責任ある立場の、我々より上の世代の方を動かしてくださいます。これを持ち寄ると大きな力になると思うのです。今年の南長野フェスティバルは、長野商工会議所青年部の皆さんと一緒に企画から取り組むことになっています。
 また、南長野JCの事務所は今、長野商工会議所篠ノ井支所の一角をお借りしています。川中島幹線の拡幅工事で、篠ノ井支所も建て替えになりますが、できれば新しい建物でもご一緒させていただき、関係を強化していけたらと願っています。
 連携を通して我々が学ぶことも数多くあります。たとえば長野商工会議所の会員の皆さんは、事業を行う際もビジネスライクにものを考え、ボランティア活動だけに頼らず、収益を上げて継続させる取り組みをしっかり考えています。一方で、課題に真面目に向き合いながら決して深刻にならず、「アソビ」の部分も持っています。

JC活動を通して身に付くのは、人脈とともにものの見方・考え方の幅の広がりです。我々南長野JCのメンバーは少し真面目過ぎるようです。JCの中で違う業種の方と交流し、JCの外では長野商工会議所などほかの団体や市民の皆さんと交流・連携することで、自分たちとは違う考え方をする人を面白いと思い、考え方の幅を広げ、人として経営者としての資質を向上して欲しいと願っています。

 最後に、私たちが活動している長野市には、ご存じのように2つのJCがあります。2つあることで、責任ある立場でJC活動ができる人数がそれだけ多くなります。立場が人をつくるといいますが、我々は成長の機会をそれだけいただいているのです。改めて先輩たちがこのJCを守ってきてくださったことの意味を思います。
 その尊さに感謝し、長野商工会議所をはじめ皆さんとの連携の中で学ばせていただきながら、南長野JCは失敗を恐れず一歩前に進む組織でありたいと願っています。能動的に動く人に失敗はつきものです。未来を担う子どもたちが我々の背中を見ていると思えばこそ、我々はいつも前を向いて進んでいきたいものです。

 

小山 和伯さんの横顔
プライベートで、お子さんの野球チームの審判を務める。それが忙しい日々のリフレッシュになっていると話す。また、お酒を飲むことも楽しむとのこと。


ページ: 1 2