2018年4月号

人きらっとひかる

毎月の「楽しいこと」
表紙のイラストで思い出してもらえたら

佐々木 彩佳さん
長野美術専門学校 1年次

 今月号の表紙を見て、近所の見慣れた桜の開花具合に、ふと思いをはせた方が多いのではないでしょうか。表紙のイラストを描いたのは、グラフィックデザインを学ぶ専門学校生・佐々木彩佳さん。今年の1月号から1年間、本誌の表紙イラストを担当し、四季の風物詩や年中行事を心あたたまるタッチで描いています。

デザインを学ぶ学生が
グランプリ受賞

本誌2018年1、2月号の表紙。季節感あふれるイラストは好感度が高い。
 当会議所では、若手芸術家の育成、支援を通じ、長野の文化向上に寄与すると同時に、彼らの表現によって長野のブランドイメージを発信し、観光振興につなげていく取り組みとして、毎年「芸術家発掘コンテスト」を実施しています。
 応募者の中からグランプリに選ばれると、1年間(12回)、本誌の表紙に作品を掲載できるという副賞が贈られます。9回目を迎えた昨年、みごとグランプリに輝いたのが、長野美術専門学校でデザインを学んでいる佐々木彩佳さんです。
 専門学校でコンテストのことを知った佐々木さんは、先生のすすめもあって挑戦を決意。授業や実習の合間を利用し、企画、構成から応募作品の仕上げまで約1カ月かけて取り組みました。題材は、佐々木さん自身が興味深いと感じる季節の風物詩や年中行事。「学校で学んだことを全部出し切る気持ちで」、毎日パソコンの画面に向かいました。

季節の楽しさが
伝わるようなイラストを

長野美術専門学校での授業風景。PBL(課題解決型学習)による授業が多い。
 コンテストへの応募作品は1、2月号の表紙を想定した季節感のあるイラストでした。
 1月号は、おせち料理の素材が真ん中の鏡餅を取り巻く元気なイラスト。2月号は、節分をイメージした愛らしい雪だるまが主役。読者がビジネスに携わる大人であることを意識し、落ち着きと優しさが感じられる、やや曇ったパステルカラーを基調に、水彩画風の質感を表しました。見た人が一瞬で何かわかる明解さと、心弾むような楽しさが特徴的です。
 受賞の知らせを先生から聞かされたときは、あまりの驚きに「ウソだと思った」という佐々木さん。けれど、周囲からお祝いの言葉をかけられたり、取材の依頼がきたりするなか、じわじわと喜びを実感したといいます。「同時に、毎月、作品を提出する責任の重さも実感しました」。
 3月号はひな祭り、そして今月号は身近にありそうな街の中の桜がテーマです。
 「会報が届くたび、読者の方が表紙から『今月はこんな行事があるね』、『こんな風景に会えるね』と、季節の楽しみを思い浮かべてもら 

学ぶすべてを将来の力に

 佐々木さんは上田市出身・在住。地元の高校を卒業後、会社員になりました。ある日、インターネットで美術専門学校の存在を知り、自分が子どもの頃から絵が好きだったこと、描くことを仕事にしたいと考えていたことを思い出します。そのとき湧き出した「デザインを学びたい」という意欲は日に日に高まり、ついに職を辞して専門学校に入学。その一途な思いが、この1年間、日々の学びと通学の支えになりました。
 今は、「興味があることを学べる毎日がうれしくて」と、笑顔を見せます。2年次になるにあたり、「ここで学ぶことをすべて将来に生かすつもりで、コンクールや社会と関わるプロジェクトなど、いろいろなことに積極的に取り組みたい」と、はにかみながらも、頼もしい抱負を語ってくれました。
 今回の受賞も大きな励みの1つとなった様子。12月号までの本誌表紙はもちろん、グラフィックデザイナーを目指す佐々木さんの、今後の活躍がとても楽しみです。
 

組 織 名 学校法人 クリエイティブA 長野美術専門学校
創   立 1946(昭和21)年[長野県認可:1970(昭和45)年]
業務内容 ビジュアルデザイン科、ビジュアルアート科、研究科を有し、クリエイターの育成に特化した実践教育を展開。多くの卒業生が地域のデザイン、アートに関わる分野で活躍している。
所 在 地 長野市中御所1-10-10 TEL 026-227-3229
U R L http://www.n-bisen.ac.jp/

1998(平成10)年、上田市出身。上田染谷丘高等学校卒業後、会社員を経て、デザインを学ぶために長野美術専門学校ビジュアルデザイン科に入学。長野商工会議所主催の「第9回芸術家発掘コンテスト」(2017年11月に実施)でグランプリに輝く。その賞として2018年1月~12月の1年間、表紙イラストを担当。身近な年中行事をはじめ、四季折々に関心の高いテーマを選び、ほのぼのとした色とデザインで表現している。


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