2016年4月号

View Point

宮尾 一暁氏

宮尾 一暁氏(みやお かずあき)

公益社団法人南長野青年会議所2016年度理事長
北信瓦工業株式会社代表取締役社長

昭和51年長野市生まれ。平成10年北信瓦工業に入社。平成20年に代表取締役社長に就き、現在に至る。
南長野青年会議所には平成16年に入会。国際交流委員長、総務財務委員長、副理事長、専務理事、総括副理事長を歴任して、平成28年度理事長に就任。

いま僕らが取り組む活動は
未来を担う若者の道を照らす
「かがり火」でありたい

 南長野青年会議所は、5年後に創立60年、認承50周年を迎えます。今年は、その大きな節目に向かってメンバーが一致団結できる礎をつくります。
 事業では、自分たちより若い世代を積極的に巻き込んでいきます。そうすることで、若い人に未来のまちづくりの当事者としての意識を持ってもらい、いまよりたくさんの人が、さまざまな地域活動に関わることができる機運を高めていけたらと考えています。

大きな節目に向けて
一致団結できる礎を

── 南長野青年会議所2016年度理事長に就任されての抱負をお聞かせください。

宮尾
 南長野青年会議所は、今年創立55年、認承45周年を迎えます。5年後にはさらに大きな節目が巡ってきますので、残る者たちの道となるよう、メンバーが一致団結できる礎をつくります。
 それには、会員の減少、出席率の低下、在籍年数の減少といった課題を一つひとつ解決していく必要があります。たとえば会員数の減少には、若い経営者がなかなか入会してくれないこと、南長野地域にはチェーン店が多いことなどが要因に挙げられます。会員は、経営者である必要はありませんので、広く門戸を開いて募集していきます。
 出席率の減少は、青年会議所の公益性を確保するため、例会などを一般に公開できる土日に開催していることも影響しています。小さな子どもがいて、休日は家族サービスに使いたいと考える会員もいますので、その対応も考えていきます。
 ところで、僕の経営する会社は青木島にあるものの、住んでいるのは安茂里の小市です。だから篠ノ井や松代のことも、南長野青年会議所に入って初めて詳しく知りました。僕が理事長に選ばれたのも、地域のしがらみのない立場からものを言ってほしいとの期待があったからだと思います。
 今、全国どこの商店街でも言えることですが、南長野JCの管内でもシャッターを下ろした店が目立ち、日曜日に閉めている店も多く見かけます。もともと繁栄していたまちも、商圏が変われば人通りは少なくなります。かといって対策が人任せでは、状況は変わりません。たとえば篠ノ井では、大獅子が舞う祇園祭はとても賑わうわけですから、そうしたエネルギーをまちの活性化に向けられたらと僭越ながら考えています。

 

イルミネーションの企画は
高校生の感性で

── 南長野青年会議所では、今年度はどんな事業に力を入れていきますか。

宮尾
 たとえば、AC長野パルセイロの開幕戦に合わせ、松代の商店街を盛り上げる事業をします。また、例年11月半ばよりクリスマスにかけて南長野運動公園で実施しているイルミネーションは、今年度は記念事業と位置づけ、いつもより予算をかけて行います。
 今回のイルミネーションは、企画立案に地元の高校生にも加わってもらうことにしました。うちのメンバーは運営面でのフォローはしますが、基本的には高校生の感性を前面に出します。
 南長野JCで初めてイルミネーションをおこなったとき、初デートに行った高校生のカップルが、毎年のようにこのイベントに出かけてくれて、遂に一昨年メインツリーの前でプロポーズしたそうです。彼らに限らず、中高校生のカップルがこのイベントにたくさん来てくれます。だったら、いちばんニーズのある世代に企画へ参加してもらえば、より盛り上がると考えました。
 また、高校生がこうした地域のイベントに関わることはあまりないことなので、その経験が、彼らが社会人になったとき、職場での企画提案力として少しでも役立てばうれしく思います。
 他の事業では、新入会員を集めるため、三四六さんによる講演会を実施したり、5月には今年32回目となるわんぱく相撲を予定したりしています。
 33年に及ぶ韓国のJCとの交流も継続します。韓国に限らず、私たちが外国の方と交流するとき、その国に対するイメージばかりが先行すると、相互理解はとうてい進みません。まずは、自分たちとは考え方の違う人がいると認めることが必要で、それには顔の見える人同士のコミュニケーションを身近な交流で育てていくのがよいと思います。JCの大会などを通じて他国の若者たちと交わるだけでなく、たとえば長野市が毎年主催する「おぉ!地球人ワールドフェスタIN長野」などの機会も上手に活用していきます。
 JCというのは、先輩方が活動してくれたおかげで僕らがいて、僕らがいまやっていることは、これから先JCに入る人や、JCに入っていなくても僕らより若い人のためにある、そんな組織です。常に未来を見て、次の世代のために灯りを点し続けたい、それを南長野JCでは「かがり火」の精神と呼んでいますが、そのことを大切にして、どの事業も企画し運営していきます。

 

JCに入れば必ず成長させて
お返しします

── 商工会議所の会員の皆さまへメッセージがあればお願いします。

宮尾
 JCの事業は、決して大規模なものではありません。ただ、いろんな事業をやり続けることで、市民の皆さんの意識変革を促すことはできると思います。地域に暮らしている人たちの考え方が、少しずつ明るくなり、自分のためだけでなくみんなのために動けるようになると、まちはもっとよくなると思うのです。
 魅力ある地域とは、ひと言でいえば活気のある地域です。地域で何かやろうとしたとき、出てくる人が限られてしまうのではなく、若い世代をはじめとして多様な世代、多様な立場の人に関わってほしい。そのために、自分のためばかりでなく、地域のために考え動けるようになってほしい。だから僕らは、僕らより下の世代を巻き込んで、一緒に地域のみんなのためにする活動をすることで、この地域の若い人の意識が少しずつでも変わっていけばと考えています。
 高校を卒業した若い人が、他県の大学に行ったり、大学生も他県で就職したりして、地元になかなか戻ってくれないといいます。彼らが帰りたいと思えるまちにするには、彼ら自身がまちをつくる本人だと自覚してもらうのがいい。だから、彼らがまだ高校生のうちに、イルミネーションを企画してもらうなどして、実際にまちづくりを体験してもらうことに大きな意義があるのです。
 JCのいいところは、40歳を過ぎたら自ずと卒業になり、あとは後輩に任せて口出ししないことです。歳をとればその分考え方が硬くなります。若い世代には経験はありませんが、感性は豊かです。僕らよりずっと長生きする彼らに、彼らが暮らしやすいまちになるよう、JCの知識と経験だけを引き継いでもらって、彼らの感性を存分に活かした活動をしてほしいと願っています。JCのメンバーにしても、自分たちで考えて行動することが、きっと仕事でも役に立ってきます。
 長野商工会議所の青年部の役員から、JCを経験した人材には企画力があると聞いたことがあります。JCに入り、異業種の人と交流することで、経営者としての知識、経験、感性、人脈、新鮮なものの見方などが養えます。ぜひ多くの人に、なるべく若いうちにJCに入っていただきたい。親御さんにはご子息にぜひJCに入るよう勧めてください。必ず成長させて会社にお返ししますから。

 

宮尾 一暁氏 宮尾 一暁さんの横顔
大のクルマ好き運転好きで、長距離の移動も苦にならない。時間ができると愛車を駆ってプラッとドライブに出かけ、温泉を楽しんでリフレッシュする。


ページ: 1 2 3