2017年1月号

人きらっとひかる

輝きと笑顔と一途な努力で
周囲の人々をハッピーに!

箱山 愛香さん
栗田病院 事務部 経営企画課
シンクロナイズドスイミング 元日本代表

 幼い頃からシンクロナイズドスイミングに取り組み、全日本メンバーとして輝かしい実績を残してきた箱山愛香さん。練習と競技の厳しい日々を支えたのは「支えてくれる人々の期待に応えたい」との熱い思いと、ふるさと長野の環境でした。活躍の舞台がプールから勤務先の病院に変わった今も、人々の期待に応えるため〝自分にできる最高〟を模索し続けています。

力を出し切ってみごとに開花

長野シンクロクラブの後輩たちとともに、笑顔でポーズ!
 昨年夏のリオデジャネイロ五輪で悲願のメダルを獲得し、日本中を沸かせたシンクロナイズドスイミング・チーム(団体)。ナショナルチーム一の長身を生かし、躍動的なパフォーマンスを見せたのが、長野市出身の箱山愛香さんです。
 小学2年生からシンクロをはじめた箱山さんは早くから頭角を現し、日本の代表選手として国内外の数々の大会で活躍してきました。伸びやかでダイナミックなパフォーマンスが高く評価され、これまでソロ、デュエット、チーム、それぞれで輝かしい成績を収めましたが、その集大成ともいえるのが、リオ五輪・チームでの銅メダルでした。
 「リオ五輪の後、街を歩いているだけで、いろんな人から声をかけていただくようになり、いかに多くの方々が競技を見てくださり、また、日本選手の活躍に期待を寄せていてくださっていたのかを実感しました。全力を出し切り、いい結果を持ち帰ることができて心からうれしく思います」。

支えてくれたのは
たくさんの人、そして長野

も練習に没頭し、シンクロ一筋に青春を過ごしてきた箱山さん。その一途さの源は、「期待されているその時に、期待に応える結果を出したい」という強い思いだといいます。自分が結果を出すことで「周囲の人々がハッピーになってくれるなら、こんな幸せなことはありません」と、笑顔を輝かせます。
 ナショナルチームの主力メンバーとして、大学時代もシンクロに没頭してきた箱山さんは、卒業後、ナショナルチームに在籍したまま長野市の栗田病院に就職します。また、練習の拠点も長野市に戻し、子ども時代から寄り添って指導してくれた長野シンクロクラブの内田まゆみコーチ(当会議所)を始め、支えとなったクラブのコーチの下で、トレーニングを続ける道を選びます。近くにライバルがおらず、情報や刺激に乏しい環境に身を置くことを競技関係者の多くが心配しましたが、箱山さんに迷いはありませんでした。「シンクロに一番集中できる場所は長野なんです」。
 緑あふれる大好きな環境のなかで、納得できるまで技や表現を磨き、「毎回バージョンアップしてチームの合宿に戻る」ことを、箱山さんは自分に課しました。5年前、ロンドン五輪で5位に終わった悔しさを分かち合った内田コーチとともにリオ五輪に向け課題を一つ一つ克服し、自信に変えていきました。井村雅代コーチ率いるナショナルチームの厳しい練習に耐え抜けたのも、長野の時間があったからこそと振り返ります。
 理解ある職場をはじめ周囲の人々の支えも大きな力になりました。箱山さんがリオ五輪で見せた最高のパフォーマンスはメダルという素晴らしい結果を生み、より多くの人々に大きな「ハッピー」をもたらしたのです。

新たな舞台でも
基礎からしっかり

病院内のオフィスではプールでのパフォーマンスとは一変、引き締まった表情で仕事に向かう箱山さん
 現在、箱山さんは栗田病院の経営企画課の一員として広報誌の編集や院内のイベント企画に携わっています。また、長野シンクロクラブでは、コーチとともに後輩たちの指導にあたっています。
 「仕事は一から教えていただく段階ですし、クラブの後輩たちへの教え方もまだまだ未熟。ずっとシンクロ競技しかしてこなかったので、今の私にできることは普通の25歳よりずっと少ないかもしれません。けれど何ごとも基礎を大切にし、今できることを精一杯やりながら一歩一歩進んでいきたいと考えています」。
 海外での経験で感じた日本の良さを体現できる女性になることも、箱山さんの新たな目標です。「和食のきれいな食べ方、着物を美しく着ること、茶道など、身につけたいことがたくさんあるんです」と語る表情も、生き生きと輝きに満ちています。

 

事業所名 栗田病院
創  業 1962(昭和37)年11月
業務内容 内科、心療内科、精神科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、歯科、小児科、人間ドックを備えた地域医療の拠点として、「やすらぎ」「きずな」「希望」を理念に幅広い医療サービスを提供。「花に囲まれた病院」づくりにも力を入れ、景観面でも地域の人々にやすらぎや癒やしを提供している。
所 在 地 長野市栗田695 TEL 026-226-1311

URL http://www.kuritahp.or.jp/

長野市出身。小学校2年生で長野シンクロクラブに所属し、国内外の競技会に出場。2006年ジュニア五輪13歳~15歳ソロで優勝。2008年世界ジュニア選手権チームで3位。日本体育大学を経て栗田病院に就職。在学在職中を通じナショナルチームの主力メンバーとして活躍し、2016年8月のリオデジャネイロ五輪チームで銅メダルを獲得。現在、栗田病院の経営企画課で広報など担当するかたわら、長野シンクロクラブで後進の指導にあたっている。


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